モノより思い出

10月は娘の4歳の誕生日がありました。

 

今月もなんだか忙しなくしていて(というのは言い訳ですが)ぎりぎりになって、今年はどんな風に喜ばせようか!と、企画しだしたのはお祝いをしようとした午後。メニューやプレゼントは何となく決まっていたもののサプライズが欲しい。(私が?)

買い出しついでにハンズに寄り、何となくイメージしていたバルーンを見に。変にデコデコしたものが多くある中、王道なスマイルは断然かわいい。そしてよくよく探すと15cmくらいのちびスマイル風船が。アイデアむくむく。購入して帰宅後、娘がいない場所にこもって風船を膨らまし、用意していた必要以上に大きなプレゼント袋に、プレゼントとミニスマイルを5個入れました。

 

宴のピークにさしかかり、暗闇からひっそり現れた「スマイルさん」。

誕生日おめでとーってスマイルさんが来たよー!と周りが盛り上げる中、目をむき出して大興奮の娘。まだまだファンタジーの世界に生きる子供はそれだけで、最高な幸せの笑顔をしますが、これからが母の仕掛けの本番。袋を開けてみると・・・何かなー、とちびスマイルさんがひとつ、笑い。次は何かなーってまたちびスマイルさん、笑い大。この流れで5個のちびスマイルさんを出しては大ウケの娘、少しづつ出す間の取り方のうまくなってゆく。たまたま来ていた親類の家族も含め、幸せな時間となったのでした。

当のプレゼントももちろん喜んでくれましたが、この時間のことの方がとっても大切。

 

かつて好きなCMがありました。

たまたま好きな映画監督の是枝さんの手がけたものでした「モノより思い出」。

車なんて不要なまだ若かりし頃でしたけど、広告する商品をこんなふうに見せるのかってなんだか感動しました。モノでなくモノが生み出すその先の風景。この手のCMが特に新しい訳ではなかったかもしれないけど、すごくストンっと心に落ちてきた事を覚えています。そして今「モノより思い出」精神を発揮できる子育て世代に突入し、地味ながらこのスマイルさんもそのプロジェクトの一つです。